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腰痛
腰痛には、急性腰痛と慢性腰痛があります。
1.急性腰痛とは、物を持ち上げたり、腰をひねったりした時に、突然腰痛が生じ、動けなくなる状態をいい、発症から4週間未満のものをいいます。
いわゆるギックリ腰ともよばれ、原因として
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰部椎間関節症
- 腰椎圧迫骨折
などが考えられますが、多くの場合痛みの原因はよくわかっていません。また整形外科の疾患以外に腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石等)や婦人科的疾患が原因となることもあります。
2.慢性腰痛は、少なくとも3カ月以上持続する腰痛のことをいいます。
慢性腰痛の原因には、
- 筋筋膜性腰痛症
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 変形性脊椎症
- 椎間関節症
- 骨粗しょう症
- 腰部脊柱管狭窄症
- 腰椎分離症・分離すべり症
などがあります。また最近は腰痛の発症とそれが長く続いてしまう原因として心理的要因が関与していることがわかってきました。
3.診断
診断は診察、腰椎レントゲン、腰椎MRIなどで、腰椎に異常がないか調べることで行います。また、他の原因が隠れていないか、さらに詳しい検査をすることもあります。
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
4.治療
1.安静
腰痛に対しては安静が大切と言われてきましたが、必ずしも有効であるとはいえず、急性腰痛に対しても痛みに応じた活動性の維持、つまりできる範囲で動くことの方が、ベッド上で安静にするよりも疼痛を軽くすると考えられてきています。
2.薬物療法
内服薬にはいろいろな種類があります。
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
ロキソプロフェン、ジクロフェナクなど
セレコキシブ、メロキシカムなど(COX-2選択的阻害薬-胃腸にやさしい鎮痛剤です) - アセトアミノフェン
- 筋弛緩薬
- 抗不安薬
- 抗うつ薬
急性・慢性腰痛症にはNSAIDs、アセトアミノフェンが第1選択薬として推奨されています。
また第2選択薬として急性腰痛に筋弛緩薬が、慢性腰痛に対して抗不安薬、抗うつ薬、筋弛緩薬が推奨されています。
3.運動療法
急性腰痛に対する運動療法の作用に関して不明な点が多く、評価は定まっていません。
しかし慢性腰痛に対する運動療法は痛みや機能改善作用があるとされており、長期にわたって腰痛がある場合は意欲的に運動を取り入れていくことが大切です。
4.その他
物理療法や温熱療法、装具療法といった治療も有効とされています。
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